損をしない為のダイヤモンドの知識

4Cの功罪

 ダイヤモンドの4C表示による最大の功績は、日本において販売されるダイヤモンドのレベルが底上げされたという事だと思います。特に、コンピューターを使ったカット評価システムが開発された事により、研摩業者段階でカットレベルを調整することが安易になったため、比較的カットの良いダイヤモンドが供給されるようになった事があげられます。
 それに対して、
最大の罪は4Cを一人歩きさせてしまった事だと思います。ダイヤモンドの本来持つ性質を考えた場合、工業製品的規格化が相応しくないにも関わらず、絶対的評価のごとき認識をお客様に与えてしまった事が最大の罪だと考えます。なぜこのような事になったかといえば、あくまでも売り手の論理だと思います。ダイヤモンドの事をよく知らなくても、4Cの事さえ、ほんのちょっと知っていればダイヤモンドの事を説明し販売する事ができるわけで、つまり、時間を掛けて人材を育成する必要がないわけです。これは、多店鋪化をしようとした場合大変なメリットとなります。また、4C等の規格を絶対視すればダイヤモンドの仕入れも経験がいらなくなります。
 なぜ4Cを絶対視出来ないかという事を、お話します。ただ、私4Cの考え方を否定するわけではなく、大変有効な規格だという前提でお聞きください。
カット評価の問題点
 ダイヤモンドを宝石として美しく輝かせるために、1番大切なものです。ただ、カットについては世界的に見て色々な考え方があり統一された規格はありません。正式にカットに対する規格を作っているのは、日本のA.G.L,ベルギーのH.R.Dの2団体だけです。この2つの規格を見比べると、パビリオン(下の部分)に大差はありません。違いの多くは、クラウン部分(上の部分)、特にテーブル部分の大きさにあります。この部分の違いによって、輝きが違いますが良い悪いでなく、輝き方に対する好みの問題だと思います。
 さて、日本で主流になっているA.G.L方式の問題点ですが、減点加算方式をとっていない事が考えられます。つまり、ある幅の中に入っていれば、良しとする考え方です。この考え方、現実的に考えると良い方法です。ただ、この規格が実行されてから、徐々に規格の幅の中で、最大限重く研摩されたダイヤモンドが多くなっています。どのようなダイヤモンドかというと、クラウン部分を出来るだけ高くテーブルを広くしたダイヤモンドです。このタイプに研摩するとダイヤモンドは確実に重くなります。同一レベルと判断されたダイヤモンドは、重量が重い程高く売れます。そんな訳で同じエクセレント表示のダイヤモンドでもクラウンの高いダイヤモンドが増えています。テーブルが広くなれば、クラウンは低くするのが原則です。
カラーの問題点
 前にもお話したように、ダイヤモンドの色を検査するには、デイライトと呼ばれる光の下で検査されます。色というのは、光の種類によって違って見えるので条件が違うと色が違って見える場合があります。特にデイライトというのは、一種の蛍光灯ですから、元のダイヤモンドに付いた色を打ち消す蛍光色を持っていると、デイライトの下では、元の色が消されてしまいます。Dカラーの表示がされていても、見た場所の光の状態によっては、色がついて見えます。
 ダイヤモンドの色は、天然の色ですからデジタル的に色が付いてるわけではありません。つまりカラーランクの判定しずらい間の色があるわけで、このへんの判定で、鑑別会社、または検査した人によって、検査結果にずれがでる可能性があります。その他にも、色むらの問題(天然ですから均一に色が付いているとは限らない)とか、天然故の問題が色々あります。
クラリティの問題点
 4Cの基準の所でお話したとうりの基準でわけます。なんせ同一の物がない物をランク別けするのですから大変です。とにかく数を見て、その経験でランク別けするのですが、カラーと一緒で中間をどう判断するかが難しいところです。また、ルーペで見えない物がたくさんあった場合の問題もあると思います。

4Cの基礎  4Cの基準  4Cの功罪 

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